USGS 地震カタログ
| データID | usgs_earthquakes |
|---|---|
| テーマ | 防災 |
| 対象地域 | 全世界 |
| 提供元グループ | USGS |
| 形式の分類 | GeoJSON, CSV, QuakeML, KML, テキスト |
| 提供元 | USGS Earthquake Hazards Program (National Earthquake Information Center ほか) |
| 元データ | なし (一次データ)。ただし震源の値の一部は、USGS 以外の地域観測網 (Alaska Earthquake Center など) が寄与したもの |
| ライセンス | public-domain |
| ライセンスの補足 | USGS が作ったデータは米国のパブリックドメイン (USGS の方針ページ)。USGS 以外の観測網が寄与した値の扱いは明記なし (下のライセンスの節を参照) |
| 取り出し方 | catalog |
| 取り出し方の補足 | catalog。FDSN イベント API で期間、矩形 (bbox) または円、規模、深さ、寄与者で絞れる。1 回 20,000 件まで。リアルタイムのフィードは split (規模 5 種 × 期間 4 種の 20 本) で、各ファイルは whole (Range は効かない) |
| データ形式 | API は GeoJSON、CSV、QuakeML (XML)、KML、テキスト。フィードは GeoJSON (ほかに ATOM、KML、CSV、QuakeML もある) |
| 範囲 | 全世界 (米国とその周辺は小さな地震まで入る。米国外は大きめの地震が中心と見られるが、閾値は確かめていない) |
| 期間 | API では 1568 年の記録から現在まで。フィードは直近 1 時間、1 日、7 日、30 日 |
| 解像度または単位 | 1 件 1 地震 (震源の点。経度、緯度、深さ km) |
| 大きさ | フィード `all_month.geojson` 7,484,948 バイト (10,535 件)、`4.5_month.geojson` 359,761 バイト (515 件、gzip 転送で 43,865 バイト)。API で 2026 年 1 月の全件を GeoJSON で引くと 9,351,282 バイト (13,070 件)。いずれも 2026-10-06 の値 |
| 更新頻度 | フィードは毎分 (説明ページに「Updated every minute.」)。API は問い合わせた時点の値を返し、過去の地震の値も後から改訂される |
| URL | API https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/ 、フィード https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/v1.0/summary/ |
| 説明ページ | https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/ (API)、https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/v1.0/geojson.php (フィード)、https://earthquake.usgs.gov/data/comcat/ (ComCat) |
| 確認日 | 2026-10-06 |
米国地質調査所 (USGS) が、世界の観測網から集めた地震の震源一覧 (ANSS Comprehensive Earthquake Catalog、ComCat) を、期間・範囲・規模で絞れる検索 API と、直近の地震を規模と期間ごとにまとめたリアルタイムの GeoJSON フィードで配っているもの
概要
ComCat は、米国の Advanced National Seismic System (ANSS) の総合地震カタログです。
ComCat のページは「earthquake source parameters and related products contributed by seismic networks around the world」を収めたものと説明しています。
USGS の National Earthquake Information Center (us) が世界の地震を決めるほか、米国内の地域観測網 (アラスカ ak、北カリフォルニア nc、南カリフォルニア ci、ハワイ hv、プエルトリコ pr など) や津波警報センター (at、pt) が自分の地域の震源を送っています。
同じ地震に複数の寄与者が解を出したときは、そのうちの 1 つが優先解として選ばれ、API とフィードには既定でその優先解が出ます。
震源は地震計の観測から決めた推定値です。
速報の段階では自動決定 (status が automatic) で、後から解析者が見直すと reviewed になります。
reviewed になった後でも、マグニチュードや位置は改訂されます。
同じ期間を時期を変えて引き直すと、件数も値も変わります。
マグニチュードの種類 (magType) は寄与者と規模によって違い、1 つの列に ml、md、mb、mww などが混ざっています。
検出できる最小の規模は地域の観測網の密度で決まるため、米国内では M1 未満まで入っていますが、米国外の小さな地震はほとんど入っていません。
カタログの網羅性は地域と時代で大きく違います。
1568 年のような古い記録は歴史資料から推定した地震 (ushis など) で、深さが空のものもあります。
内容
API とフィードの GeoJSON は、どちらも同じ形の FeatureCollection です。
metadata に generated (生成時刻、ミリ秒のエポック)、url、title、api (2026-10-06 は 2.7.0)、count、status があり、bbox は経度、緯度、深さの最小と最大の 6 つです。
地物はすべて Point で、座標は経度、緯度、深さ (km) です。
深さは負の値 (海面より上) もあります (all_month で最小 -3.43)。
属性は次の 26 個です。
- 規模:
mag、magType - 時刻:
time(発生時刻)、updated(最終更新時刻)。どちらもミリ秒の UNIX エポック (UTC) - 場所の文字列:
place(「11 km SW of Borrego Springs, CA」のような、近くの地名からの方位と距離)、title - 識別:
net(優先解の寄与者)、code、ids(別名の ID をカンマで囲んで並べた文字列)、sources(解を出した寄与者)、types(付いている成果物の種類)。地物のidはイベント ID (例us6000tzus) - 被害と影響:
felt(「Did You Feel It?」の報告数)、cdi、mmi(震度階)、alert(PAGER の警報 green / yellow / orange / red)、tsunami(0 か 1)、sig(USGS が付けた重要度の数値) - 決定精度:
nst(観測点数)、dmin(最寄り観測点までの角距離、度)、rms(秒)、gap(方位の空き、度) - 種別:
type(earthquakeのほかquarry blast、explosion、ice quakeなど)、status(automaticかreviewed) - その他:
url(イベントページ)、detail(詳細の GeoJSON)、tz(2026-10-06 に取ったファイルでは全件 null)
欠損は null です。
all_month (10,535 件) では felt と cdi が 10,083 件、mmi が 10,374 件、alert が 10,490 件 null でした。
CSV で引くと列は 22 個で、GeoJSON に無い horizontalError、depthError、magError、magNst、locationSource、magSource があります。
2026-10-06 に取ったフィードの中身は次のとおりです。
| フィード | 件数 | 期間 (発生時刻) | 優先解の寄与者 |
|---|---|---|---|
all_month | 10,535 | 2026-09-06 06:12 から 2026-10-06 06:05 UTC | ak 2,350、nc 1,672、ci 1,525、us 1,106、av 900 ほか |
4.5_month | 515 | 2026-09-06 06:41 から 2026-10-06 04:40 UTC | us 513、nc 1、pr 1 |
significant_month | 6 | 直近 30 日 |
all_month の mag は -1.22 から 6.6、status は reviewed 8,732、automatic 1,803、type は earthquake 10,323、それ以外 212 でした。
all_month のうち、優先解が USGS (us) 以外のものは約 9 割 (9,429 件) です。
取り出し方
FDSN イベント API (catalog)
https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/ は FDSN Event Web Service の仕様に沿った検索 API で、認証は要りません。 次の条件で絞れます。
- 期間:
starttime、endtime(ISO 8601、既定は UTC)、updatedafter - 範囲: 矩形 (
minlatitude、maxlatitude、minlongitude、maxlongitude。日付変更線をまたぐときは経度を -180 未満か 180 超にする) または円 (latitude、longitude、maxradiusかmaxradiuskm) - 規模と深さ:
minmagnitude、maxmagnitude、mindepth、maxdepth - 寄与者とカタログ:
contributor、catalog - その他:
eventtype、limit、offset、orderby、eventid
count メソッドで件数だけを先に聞けます。
2026-10-06 に試した結果です。
| 照会 | 応答 |
|---|---|
| 2025 年の 1 年間、M4.5 以上、全世界 | {"count":8558,"maxAllowed":20000} |
| 同じ条件に緯度 20 から 50、経度 120 から 155 を足す | {"count":788,"maxAllowed":20000} |
同じ範囲で M6 以上を query で取得 | 16 件、13,789 バイト |
| 2026 年 1 月の全件 (規模の条件なし) | 13,070 件、9,351,282 バイト |
| 2026 年 1 月から 2 月の全件 | 400 Bad Request (「23375 matching events exceeds search limit of 20000」) |
1 回の照会は 20,000 件までで、超えると 400 が返ります。
大きな期間は、count で件数を確かめてから期間を分けて引きます。
application.json で、contributor に使える値 (2026-10-06 に 29 個) と catalog に使える値 (62 個) の一覧が取れます。
返るのは問い合わせた時点の値で、版を固定して引く手段はありません。 引いた日時を控えておきます。 説明ページは、地震の表示を目的とする自動化されたアプリケーションには、この API よりもリアルタイムのフィードを使うよう求めています。
リアルタイムの GeoJSON フィード (split / whole)
https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/v1.0/summary/ の下に、規模 5 種 (significant、4.5、2.5、1.0、all) と期間 4 種 (hour、day、week、month) の組で 20 本のファイルがあります (例 4.5_month.geojson)。
説明ページ (geojson.php) からリンクされている 20 本を確かめました。
分割の単位はこの組だけで、範囲や任意の期間では選べません。
各ファイルは whole です。
4.5_month.geojson に HEAD を送ると 200 で、Content-Length も Accept-Ranges もありませんでした。
-r 0-1023 を付けても 206 ではなく 200 で全体 (359,761 バイト) が返りました。
いちばん大きい all_month.geojson でも約 7.5MB なので、丸ごと取得します。
応答は Cache-Control: public, max-age=60 と Access-Control-Allow-Origin: * を持ち、ブラウザから直接読めます。
significant は規模の閾値ではありません。
2026-10-06 の significant_month には M4.15 や M4.7 の地震も入っていて、6 件の sig はどれも 619 以上でした (閾値の定義は確かめていません)。
フィードは同じ URL の中身を毎分差し替えます。 過去のある時点のフィードを USGS から取り直すことはできません。
使いどころ
- 防災と減災 (SDGs ターゲット 1.5、11.5、13.1、仙台防災枠組): 地域ごとの地震の起こりやすさや深さの分布を調べ、ハザードの説明や訓練の想定に使えます。
- 人道支援: 大きな地震の直後に
significantや4.5_dayのフィードで震央、規模、alert(PAGER の警報) を確かめ、人口データ (WorldPop など) と重ねて影響を受けそうな地域の見当を付けられます。 - 地図とダッシュボード: フィードは CORS を許可した小さな GeoJSON なので、MapLibre GL JS などでそのまま表示できます。
- 研究と教育: API で期間と範囲を絞って、プレート境界との関係、余震の減り方、深さの断面などを調べられます。
使ってはいけない使い方もあります。
- このデータは地震の予知や予測ではありません。将来の地震の場所や時期を示すものとして扱わないでください。
- フィードの
alertやplaceを、被害の確定値や公式の被害報告として扱わないでください。被害の確認は各国政府や ReliefWeb などの報告で行います。 - 米国外の小さな地震はほとんど入っていないので、国どうしの地震の数をそのまま比べると、観測網の差を地震活動の差と取り違えます。
- 津波の警報には使えません。警報の発表は各国の津波警報機関が行います。
tsunamiの値の正確な意味は確かめていません。
ライセンスと帰属表示
USGS の方針ページ「Copyrights and Credits」(https://www.usgs.gov/information-policies-and-instructions/copyrights-and-credits) は次のように書いています。
USGS-authored or produced data and information are considered to be in the U.S. Public Domain.
同じ方針ページと「Acknowledging or Crediting USGS」(https://www.usgs.gov/information-policies-and-instructions/acknowledging-or-crediting-usgs) は、表示を義務ではなく依頼として求めています。
When using information from USGS information products, publications, or websites, we ask that proper credit be given.
表示の例は次のとおりです。
- Credit: U.S. Geological Survey
- (データ名) courtesy of the U.S. Geological Survey
ComCat を引用するときは、References ページ (https://earthquake.usgs.gov/data/catalog/references.php) にある次の文献と DOI を使います。
- U.S. Geological Survey, 2017, Advanced National Seismic System (ANSS) Comprehensive Catalog of Earthquake Events and Products. https://doi.org/10.5066/F7MS3QZH
DataCite のこの DOI のメタデータでは、ライセンスの欄 (rightsList) は空です。
USGS 以外の観測網が寄与した値の条件は、はっきりしません。
方針ページがパブリックドメインとしているのは「USGS-authored or produced」のデータで、寄与分を含むとも含まないとも書いていません。
寄与者の一覧ページ (https://earthquake.usgs.gov/data/catalog/contributors/) と Alaska Earthquake Center (ak) のページには、ライセンスや利用条件の記述がありませんでした。
寄与者の多くは米国の大学や州と USGS の共同の観測網ですが、米国外の機関も一覧に載っています。
寄与者の解が優先解になっている地震 (net が us 以外) を再配布するときは、net と sources を残し、必要なら各観測網の利用条件を確かめてください (各観測網のサイトの利用条件は確かめていません)。
方針ページは、USGS 以外の写真や図には著作権があるものがあると書いています。 API とフィードに入っているのは数値、地名の文字列、USGS の URL だけです。 イベントページに載る写真や図を使うときは、別に確かめてください。
気をつけること
- 値は後から変わります。調査メモの記録では、2025-09-22 に取った
4.5_monthの 601 件を約 1 年後に API で引き直すと、119 件のマグニチュードが変わり、22 件は 4.5 未満に下がって同じ条件では出てこなくなり、新たに 195 件が加わっていました。速報のフィードを確定したカタログとして使わないでください。 - マグニチュードの種類が混ざっています。
mbとmwwとmlを同じ尺度として比べないでください。magnitudetypeで 1 種類に絞って引くこともできます。 significantは規模の閾値ではなく、sigなどから USGS が選んだものです。typeには地震以外 (採石の発破、爆発、氷震、地すべり) も入っています。地震だけが要るときはeventtype=earthquakeで絞るか、typeで除きます。- 時刻はミリ秒のエポック (UTC) です。秒として読むと年が大きくずれます。
idsとsourcesは前後にカンマが付いた文字列 (,us6000tzus,) です。- 削除された地震は既定では返りません (
includedeletedで取れます)。API の説明ページには、削除された地震は既定で 409 Conflict を返すとあります。 - フィードの説明ページがリンクしている「Feed Life Cycle Policy」(https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/policy.php) は 2026-10-06 に 404 で、フィードの保存や廃止の方針は確かめていません。
- 日本周辺の地震は、気象庁の一元化震源とは別のカタログです。このカードでは両者を突き合わせていません。
データ処理コマンド
2026-10-06 に動かして確かめたコマンドです。
mkdir -p ./tmp
# フィード: Range が効かないことを確かめる (206 ではなく 200 と全体の大きさが返る)curl -s -r 0-1023 -o ./tmp/r.bin -w "%{http_code} %{size_download}\n" \ https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/v1.0/summary/4.5_month.geojson
# フィード: 直近 30 日の M4.5 以上を丸ごと取るcurl -s -o ./tmp/4.5_month.geojson \ https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/feed/v1.0/summary/4.5_month.geojson
# API: 件数だけを先に聞く (2025 年、日本周辺、M4.5 以上)curl -s "https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/count?format=geojson&starttime=2025-01-01&endtime=2026-01-01&minmagnitude=4.5&minlatitude=20&maxlatitude=50&minlongitude=120&maxlongitude=155"
# API: 同じ範囲の M6 以上を GeoJSON で取るcurl -s -o ./tmp/q.geojson "https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/query?format=geojson&starttime=2025-01-01&endtime=2026-01-01&minmagnitude=6&minlatitude=20&maxlatitude=50&minlongitude=120&maxlongitude=155&orderby=time-asc"
# API: CSV で古い順に 3 件だけ見るcurl -s "https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/query?format=csv&starttime=1500-01-01&endtime=1800-01-01&orderby=time-asc&limit=3"
# 使える寄与者とカタログの値curl -s https://earthquake.usgs.gov/fdsnws/event/1/application.json | jq '.contributors, .catalogs | length'
# 件数、時刻の範囲、寄与者の内訳を見るpython3 - ./tmp/4.5_month.geojson <<'EOF'import json, sys, collections, datetimed = json.load(open(sys.argv[1]))f = d["features"]ts = lambda v: datetime.datetime.fromtimestamp(v / 1000, datetime.timezone.utc).isoformat()t = [x["properties"]["time"] for x in f]print(d["metadata"]["title"], len(f), ts(min(t)), ts(max(t)))print(collections.Counter(x["properties"]["net"] for x in f).most_common())print(collections.Counter(x["properties"]["magType"] for x in f).most_common())EOF最後の 3 つ (jq、Python) も、この形のまま動かしました。
関連項目
- USGS
- ANSS Comprehensive Earthquake Catalog
- FDSN
- GeoJSON
- QuakeML
- 地震
- 防災
- 仙台防災枠組
- SDGs
- WorldPop
- ReliefWeb
- MapLibre GL JS
- パブリックドメイン
確認日
2026-10-06 に次を確かめました。
- フィード:
4.5_month.geojsonへの HEAD、Range 要求 (200 で全体が返る)、gzip 転送の大きさ。4.5_month、all_month、significant_monthを取得して件数と属性を数えました。geojson.php から 20 本のリンクを読み取りました。 - API:
version(2.7.0)、countを 3 回、queryを 3 回 (うち 1 回は 20,000 件を超えて 400)、application.json、説明ページの読み取り。 - ComCat、References、寄与者の一覧、
akの寄与者ページの読み取りと、DataCite での DOI のメタデータ。 - フィードの Life Cycle Policy のページは 404 でした。
確かめられなかったこと:
- usgs.gov の方針ページ 2 つ (Copyrights and Credits、Acknowledging or Crediting USGS) は、2026-10-06 に 2 回ずつ試して 403、タイムアウト、504 で読めませんでした。引用した文言は、2026-10-02 に同じページを読んだ調査メモの記録です。
- USGS 以外の観測網 (ak 以外) のページと、各観測網自身のサイトの利用条件は読んでいません。
significantの選び方の定義と、sigの計算方法は確かめていません。- 値の改訂 (119 件のマグニチュードの変化など) は調査メモの 2026-10-02 の照合の値で、この日には照合し直していません。
- ComCat 全体の件数と大きさは確かめていません。